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京都の寺院

一度は行きたかった平等院鳳凰堂!そこには想像を超える幻想的な世界が待っていた

源氏物語の舞台にもなった京都の宇治には、美しい平等院鳳凰堂があります。平等院は世界文化遺産にも登録された寺院で、数多くの国宝でも有名です。10円硬貨に描かれている鳳凰堂は海外でも有名で、定朝作の阿弥陀如来坐像が安置されている御堂には多くの観光客が訪れます。

池の中島に立てられている御堂は宮殿のように輝き、水面に美しい姿を映しています。鳳凰堂を正面から見ると翼を広げた鳥の姿に見え屋根の上には鳳凰が据えられているため、鳳凰堂と呼ばれるようになります。

鳳凰堂には現存する日本最古の大和絵風「九品来迎図」(くほんらいこうず)が伝来していて、生前の行いや信仰により、臨終の際の阿弥陀如来のお迎えが、上品上生から下品下生までの9段階に分かれる様子が堂内の扉や壁に描かれています。日没を美しいままに描いた日想観図を始め、当時の自然観や宗教観、風土を知ることができる貴重なものです。

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平安王朝の輝きを現代に伝える平等院

京都の宇治は源氏物語の舞台にもなった地で、平等院は宇治院が起源の寺院です。藤原道長は998年に宇治院を譲り受け、道長が亡くなった後は子どもの藤原頼道が所有します。頼道は本堂を建立して寺号を平等院に改め、1053年に鳳凰堂が建立されます。平等院鳳凰堂は中堂に本尊の阿弥陀如来坐像が安置され、鳳凰堂と全面に広がる池は極楽浄土を再現した浄土庭園と呼ばれています。創建された当時は天台宗の寺院でしたが、後に浄土宗も兼ねるようになります。現在では特定の宗派に属さない単立寺院になり、国内外の人々に愛されています。

鳳凰堂は2012年6月から2014年9月まで修理が行われていますが、定期的な修復のおかげで伝統的な建造物が次世代へと引き継がれます。昭和修理から50年以上が経過して平成修理が行われ、外部塗装の塗り直しや屋根の葺き替えを中心に部分的な修復が行われています。現状維持の修理が基本ですが、一部の意匠や仕様は調査研究により判明した旧形式です。

平等院鳳凰堂の絢爛豪華な様式

平等院鳳凰堂の絢爛豪華な様式

国宝の鳳凰堂を見ると、摂関時代と呼ばれている平安中期の建物の様式がわかります。約1000年の時を経ても、絢爛豪華な様式は変わらぬ美しさを保っています。定期的な修復を継続しても、赤を基調にした鮮やかな色調は平安時代の風合いを残します。堂内には阿弥陀如来坐像があり、壁には極楽浄土図などが描かれ優美な世界が広がっています。

平等院鳳凰堂では、鳳凰堂と書かれている御朱印と阿弥陀如来と書かれている御朱印を貰えます。どちらも人気が高い御朱印で、平等院オリジナルの御朱印帳は種類が複数あります。鳳凰がデザインされた御朱印帳は、特に人気を集めています。鳳凰堂は平等院鳳凰堂の中でも中心の建物で、1万円札の裏側に印刷されているのは鳳凰堂の屋根に飾ってある金色の鳳凰です。平安時代最高の仏師と呼ばれる定朝が作った金色の阿弥陀如来坐像は、現存する唯一の定朝作品になります。鳳凰堂の内部を拝観したい場合は、時間ごとの定員制になっています。

平等院鳳凰堂と美しいミュージアム

平等院に入場したら内部拝観受付に行き、時間券を購入します。内部では職員の説明がありますが、説明は日本語で行われています。外国人観光客も多いため、英語など外国語の解説文もあります。

鳳凰堂の内部拝観は、当日分の現地受付のみ時間の予約が可能です。電話やメールでの予約は不可能で、先着順で無くなり次第終了しています。内部拝観は代表者がまとめて人数分の拝観券を購入でき、朝9時から当日分の内部拝観券が販売されます。待ち時間は曜日やシーズンにより大きく異なり、休日は混雑します。

平等院は世界遺産にも登録されている貴重な建造物など、様々な見どころがあります。数多くの国宝や重要文化財が収められている平等院ミュージアム鳳翔館は、人気が高い観光スポットのひとつです。2001年に開館したミュージアムは第3世代ミュージアムで、平等院鳳凰堂を中心に調和した外観を実現するために大半が地下構造になっています。

京都観光で平等院鳳凰堂と周辺スポットを楽しむ

ミュージアムの館内は自然光が入るように工夫され、展示物に対する空間の特性が活かされています。日本でも最大級のガラスウォールケースが使われた最先端の建物で、中に入ると地下1階地上1階の体験型ミュージアムを楽しめます。

モダンな館内では、美しい輝きを見せる鳳凰や雲中供養菩薩像などの国宝を間近で見られます。平等院境内には日本茶の専門店があり、地元で収穫された茶葉をブレンドした宇治玉露や宇治抹茶を味わえます。

平等院鳳凰堂は京都観光で訪れる人も多いですが、京都駅からのアクセスはJR奈良線で宇治駅まで17分です。奈良駅からはJR奈良線で31分で宇治駅に到着し、宇治駅から平等院までは歩いて10分程度の距離になります。東京からだと新幹線に乗り約2時間で京都駅に到着し、関西空港からJR特急に乗ると74分で京都駅に到着します。

平等院で案内している専用駐車場車はなく、駐車場を利用したい場合は近隣のコインパーキングなどを使います。

まとめ

平等院鳳凰堂は日本を代表する文化遺産のひとつで、平安時代の貴族が夢見た極楽浄土を味わえます。広大な敷地に平等院の庭園が広がり、真ん中に鳳凰堂があります。御堂の前には池があり、池には鳳凰堂の美しい姿が反映されるため人気撮影スポットになっています。

平等院鳳凰堂や隣接するミュージアムを訪れると、平安時代の輝きを伝える数多くの宝物に触れられます。京都観光のついでに宇治に寄れば、非日常的な世界を堪能できます。

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京都の寺院

毎年大行列の瑠璃光院。限られた時間で充分満喫できる方法を教えます

秋の京都と言えば美しく色づいた紅葉を見に、多くの寺院に観光客が訪れます。そんな京都で毎年、秋の紅葉が美しく色づく頃には大行列ができるほど、紅葉を楽しむ観光名所の一つに挙げられる寺院が八瀬にある瑠璃光院です。そんな瑠璃光院を限られた時間内で、十分に満喫するにはどうしたらいいのでしょうか。

今回は、大行列が避けられない紅葉が見ごろを迎えた瑠璃光院を、いかにして十分満喫するか、その方法についてお教えいたします。

瑠璃光院の紅葉が人気の理由

京都市の最北に位置する八瀬大原は、観光でにぎわう京都市内とは打って変わって自然に溢れた静かな環境に包まれています。秋の訪れも早いことから、毎年11月中旬頃から紅葉が色づき始め、12月の初め頃には終わりを迎えるのが特徴です。京都市内に比べると1~2週間は早いといった印象があります。

そんな八瀬大原の地にある瑠璃光院は、毎年春と秋に特別拝観が行われますが、とりわけ秋は美しい紅葉の景色を堪能することができる寺院です。

そもそも八瀬大原は京都市内からは少しアクセスが悪く、あまり観光客が多い地域ではなかったのですが、近年は多くの人が瑠璃光院の紅葉をお目当てに訪れるようになり、秋にはまさに大行列といった雰囲気になります。

ここまで瑠璃光院が注目を集めたのは、近年多くの人が楽しんでいるSNSで話題をさらったからです。その理由は「リフレクションするモミジ」で、夜間のライトアップには特に多くの人が訪れ、賑わうようになりました。

リフレクションするモミジとは

瑠璃光院が多くの観光客が訪れ、大行列となった理由はSNSでリフレクションするモミジが話題になったからです。そもそもリフレクションとは「内省」を意味し、忙しい毎日の中で自分を振り返る時間を持ち、自らを見つめ直すことを意味します。

瑠璃光院を訪れる人が多くなったのは、忙しさにかまけて自分を見失っている人達がこれまでを見つめ直すことによって。これからの未来を明るくするのに最適な寺院だと評判になったからです。

紅葉の美しさもさることながら、内省ができるとあって、長い時には4時間待ちということもある瑠璃光院を限られた時間で確実に満喫するには、事前予約が欠かせません。11月下旬はとりわけ紅葉が見ごろを迎えるために大混雑しますので、早めに予約を入れるのがおすすめです。

因みに事前予約については瑠璃光院の公式ホームページに詳しい情報が掲載されますので、早いうちにチェックしておくのがいいでしょう。

京都の名所を回るタクシーを利用する方法

京都の名所を回るタクシーを利用する方法

事前予約がないと入れない寺院がある一方で、京都の寺院には予約をしなくても入れる方法があります。それは、京都市内の観光スポットを案内して回るタクシーを利用する方法です。いわゆるハイヤーと呼ばれる貸し切りタクシーのことで、こうしたタクシーを利用することでタクシードライバーの顔で寺院に入ることができることがしばしばあります。

そのため、鮮やかに色づいた最も美しい瑠璃光院の紅葉を満喫したいのであれば、京都観光に強いタクシー会社を探すのがポイントです。予約を入れる際に「瑠璃光院の紅葉をぜひ見たいのだけれど、確実に連れて行ってもらえるか」と尋ねましょう。

ハイヤーの場合、観光スポットとしてお客さんが行きたい寺院を優先して観光プランを立てるため、希望する日に瑠璃光院の紅葉を見られるように手配してくれることもしばしばです。タクシーで移動しますので、公共交通機関のように待ち時間もなく、短時間でも十分美しい紅葉を満喫できます。

瑠璃光院へのアクセスは

瑠璃光院は、京都の北のエリアである左京区の上高野という場所にあります。この一帯を八瀬大原と言い、ハイヤーで観光して回るなら大原を代表する寺院・三千院がもれなく組み込まれるでしょう。

瑠璃光院には駐車場がありませんので、ハイヤーを使って行く方法でなければ、基本的に公共交通機関を利用することになります。「出町柳」駅から叡山電鉄に乗車し、終点の「八瀬比叡山口駅」で下車すること徒歩5分です。

市営地下鉄を利用する場合は「国際会館前」まで行き、そこから京都バスに乗車して「八瀬駅前」下車しましょう。こちらは徒歩7分で到着します。

公共交通機関の場合は待ち時間が発生することと、八瀬大原周辺は公共交通機関の便があまり多くないこともあり、乗り継ぎが上手くいかないとかなり時間をロスする可能性が大です。限られた時間で瑠璃光院を満喫するには、最も効率の良いアクセスを知っており、なおかつ確実に観光できるハイヤーを利用する方法がベストと言えます。

まとめ

京都市内には各所に有名な寺院が点在しているため、一日ではとても回り切ることができないでしょう。特に紅葉が美しい瑠璃光院を限られた時間で堪能するには、公共交通機関の利用は時間の配分が難しく、行ってみたはいいけれど大行列で入れなかったということになりかねません。

短時間で心ゆくまで満喫するには、地元の寺院を知り尽くした観光タクシーを貸し切る方法が一番のお勧めです。瑠璃光院に予約をする方法もいいですが、タクシーを手配する方が限られた時間を効率よく使って瑠璃光院を満喫できます。